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■道新掲載記事(下段にテキスト起こしした記事が御座います) |
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平成10年9月16日道新朝刊
歯の健康教室(9)
『不正咬合』
顔の印象に大きく影響
売れっ子の女流作家Hさんは、エッセイのなかで矯正治療を周りの人に勧めている−と書いています。ご自身が矯正治療をした経験から歯並びばかりか、横顔もきれいになったことに自信を深められたからだそうです。なぜ歯を矯正治療すると、横顔もきれいになるのでしょうか。そもそも日本人のあごの骨は、歯に対して小さめです。小さくなった原因は、食生活と関わりがあると言われています。
戦後、日本人の食事は加工品が多くなりました。その結果、一回の食事の時にかむ回数は戦前の千四百二十回に比べ、その半分以下の六百二十回にまで減少してしまったのだそうです。かむ回数の減少はあごの骨の発育を妨げ、歯の生えるスペースの不足を招きました。このため、現代の子供達は、親不知がきちんと生えにくくなったばかりか、八重歯や乱杭歯、出っ歯などの不正咬合(こうごう)を引き起こすようになってしまいました。
これら不正咬合は、唇やその周辺の形に直接影響を与え、口元のバランスを崩してしまいがちです。横顔のイメージを決定付けているのは、実はこの口元ですから、そのアンバランスを解決することは、顔全体の印象を大きく改善する事につながるのです。
歯と顎のバランスを維持するためには、まず原因となるすき間不足の解消を図るべきです。そのためには、よくかんであごを大きく発育させる必要があります。成長期のお子さんは、ご飯を一口含んだら二十回以上かむようにさせましょう。
それでも、すき間が不足している様なら、矯正治療の必要があります。もし、上あご前突や反対咬合などあごの骨のずれが心配される場合は、小学校一、二年生のころに矯正を受診することが望ましいでしょう。それ以外の乱ぐい歯や八重歯は、歯と顎の大きさがアンバランスなのですから、小学校の五、六年生のころに矯正医に相談すればよいでしょう。大人になってからの矯正治療ももちろん可能です。
バランスの取れた口元、きれいな歯並びの笑顔は、いくつになっても素敵なものです。
(本間 研・北海道歯科医師会学術委員会委員) |
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